より良き教育を求めて ちからのブログ

30年の高校教師の経験から学校・教師・教育について考える

国語・漢字関連

教育勅語について

教育勅語は3年前(2017年)、森友学園の幼稚園児たちが暗唱していたことで、再び注目された。このブログでは、教育勅語の内容については触れずに(教育勅語の解説書、いわゆる教育勅語衍義書は300冊以上出版されたという)、教育勅語の本文に使われている漢…

松尾芭蕉「銀河の序」と大星哲夫

連日の猛暑には参ってしまいます。 コロナがなければ、今年は友人と鳴子温泉から山刀伐峠、尾花沢、立石寺を訪ねてみようと思っていましたが、取りやめて9月に弥彦から寺泊、出雲崎という近場を訪ねることにしました。その下調べをしているうちに、「銀河の…

漢字の細部にこだわった採点は戦前にもあった

「木」(木・木偏)の縦画をはねると✖、というような細部にこだわった採点は、戦後、それも受験戦争が激しくなった昭和40年代に始まると言われることが多い。受験生の学力レベルが上昇し、以前と同じでは差がつかなくなったので、有名私立中学の入試でそのよ…

常用漢字表について

現行の常用漢字表を2代目の常用漢字表だと思っている人が多いだろうが、実は大正12年と昭和6年にも同じ常用漢字表という名称で官報に漢字表が公示されているので、現行の常用漢字表は4代目の常用漢字表ということになる。4つの常用漢字表は次の通りである…

改定常用漢字表の(付)字体についての解説

常用漢字表(1981年10月1日告示)の改定が約30年ぶりに行われ、2010年(平成22)11月30日に改定常用漢字表として告示された。(文化審議会から答申されたのは6月7日。) 改定作業は文化審議会国語分科会の漢字小委員会で行われた。漢字小委員会は平成17年9月…

言葉の意味借用

新聞のテレビ欄に「山形大学で日本語研究、漢字を愛するアメリカ人」とあったので、BSテレ東「ワタシが日本に住む理由」(2月3日放送)を観た。とても面白かったので紹介したい。 番組で紹介されていたのは、山形大学助教のジスク・マシューさんである。マ…

「いただく」の尊敬語化と誤用

平成24(2012)年1月24日の新潟日報「私の視点」欄に、私の次のような文が掲載された。(現在、新潟日報に「私の視点」欄はなくなっている。) 元日の本誌に「日本語よさげ?に拡大中」という特集記事が掲載され、現代を映す新語・略語が紹介されていたが、…

文化審議会答申「敬語の指針」について

「敬語の指針」が文部科学大臣に答申されたのは、平成19(2007)年2月2日である。その「敬語の指針」第3章 敬語の具体的な使い方・第2 敬語の適切な選び方に次のような記述がある。 【8】 駅のアナウンスで「御乗車できません。」と言っているが、この敬語…

筆順について

今、『日本語の現場 』第一集(この本は第一集から第四集まである)という本を読んでいる。読売新聞朝刊で昭和50年(1975年)6月上旬から連載を始めた「日本語の現場」という記事をまとめたものである。昭和50年当時の学校での漢字教育のようすが分かって、…

文法重視が「古文嫌い」の原因なのか

先日MA高校で同僚だった教員と、立ち話をする機会があった。その教員は今年、TU中等学校(中高一貫校)に異動していた。働き方改革は進んでいるかと尋ねると、現場は仕事が減るどころか、ますます忙しくなっているという。TU中等では授業のある平日が…

熱中症

暑い日が続いている。今年は気温は昨年ほど高くないが、湿気が多いせいなのかこの暑さは体に応える。私の部屋は机に向かっていれば朝日が背中に当たるし、夕方には西日が射しこむ。一日中とにかく暑い。エアコンもなく扇風機もないので、椅子に座っているだ…

新元号「令和」・・その示された字形について

4月1日に新元号「令和」が発表された。東大教授の本郷和人氏が三つの理由を挙げてケチをつけたのも、一つの見識を示したものとして好ましい。 その理由とは、次の通りである。 ➀ 「令」は上から下に何か命令する時に使う字。 ② 「巧言令色鮮し仁」という有…

「芋」と「芉」は別の漢字

芋(ウ・いも)と芉(カン・はとむぎのみ)は別の漢字である。この二字は縦画がはねてあるかどうかで別の漢字になる。芋は縦画をはね、芉は縦画をとめる。 平成28年2月29日に文化審議会国語分科会報告「常用漢字表の字体・字形に関する指針」が発表された。…

『方丈記』は随筆ではない

方丈記は随筆ではない、と書いているブログがあった。私も方丈記は随筆ではないと考えている。 もう30年ほど前になるだろうか、方丈記に関する著述のある今成元昭先生(当時、立正大学教授)が、「方丈記は随筆ではない。今後大学入試で方丈記が随筆であると…