『古本食堂』『ヤンキー母校に恥じる』を読む

原田ひ香著『古本食堂』(ハルキ文庫)を読みました。ごく簡単に言うと、神田神保町で小さな古書店を営んでいた兄が急逝し、帯広で暮らしていた妹が単身上京して古書店を引き継ぐというお話です。
私は予備校が神保町の近くだったので、浪人生の時からちょくちょく神保町に行っていました。その後も東京に行く機会があれば必ず神保町に行きます。神保町の街並みを思い浮かべながら、一気に読みました。
また『古本食堂』には神保町のグルメが紹介されています。笹巻けぬきすしもボンディのカレーも私は知りませんでした。今度神保町に行く機会があったら食べてみたいと思います。

次に紹介するのは、今年の1月6日に3月末での政界引退を発表した衆議院議員・義家弘介(よしいえひろゆき)氏を、”ヤンキー先生”として世に送り出したテレビディレクター・河野哲氏がつづった悔恨の書『ヤンキー母校に恥じる』です。私はヤンキーのいる高校で教えたことがあったので、テレビ放映された「ヤンキー母校に帰る」を観て義家氏に注目していました。小心者の私にはとても義家氏のような熱血指導はできません。義家氏はこんな体を張った指導をずっと生涯やっていくのだろうかと思いながら見ていました。
しかし母校・北星余市の教壇に立ち続ける決意をしたはずの義家氏は、ほんの数年で母校を去り、彼が「第二の恩師」と言う安倍晋三氏に拾われ参議院議員から衆議院議員になって、「教育」を熱く語る姿勢は変わらないが、語られる教育の理想は、かってのヨシイエとは正反対、「別人」になってしまいます。その間の経緯がこの『ヤンキー母校に恥じる』に書かれています。
私は義家氏に注目していたものの、彼のようなと特殊な経歴の教員だけがマスコミに取り上げられることに当初から違和感を抱いていました。義家氏の変節ぶりを見て、やっぱりなぁ、こんな指導をいつまでもできるわけがない。マスコミに取り上げられ、名を売って政界入りか、とあきれてしまいました。
義家弘介氏も含めて裏金に関連していたような文教族議員、逮捕された池田佳隆氏や参議院議員・赤池誠章氏などには教育に口出しする資格はありません。
この本が多くの人に読まれ、教育・教員について考えるきっかけになってほしいと思います。